こんにちは、はなうた(@no_shi_hana)です!
久々に職業訓練のお話。
今まで職業訓練の種類や、申し込み手順、面接でのポイントなどをシェアしてきました。


今回は
「もしかしたら職業訓練を受けないほうが得策かも…?」
という部分をシェアしていきたいと思います。
もう少し噛み砕いてみると、
「基本無料で受けられる職業訓練にも、こちら側にはわからない裏の部分があって、そこを理解したうえで受けるかどうか決めよう」
というのが、今記事の趣旨です。
あえて職業訓練制度のデメリット・職業訓練を受けるうえでのリスクをシェアしていきます。
ただ、0か100かということではなく「あくまでこういうケースも存在するよ!」ということです。
そういった部分も理解しつつ、職業訓練制度を利用するか決めてもらえると幸いです。
職業訓練制度の理念
まずは、「職業訓練制度」ってなに? という部分をおさらいしておきます。
職業訓練とは、ハローワークが主催する制度で、主に仕事がなく、現在求職活動をしている人に向けた再就職支援制度です。
一定期間訓練に通うことで、就職や各職種に必要な技能や知識を身につけるのが目的となっています。
訓練の内容は、
- 介護
- 事務系
- webデザイン、プログラミング
- 不動産
- 土木
- ……
などなど。
ここに記したのは一部で、他にもほんとにたくさんの訓練が行われています。
受講料は、基本的に無料。
また、自身の前職や退職状況、訓練の種類によっては給付金などの支援を受けながら通うこともできます。

- 仕事を探しているけどスキルがない!
- 就職に役立つスキルを身につけたいけど、お金がない!
といった方にとって非常にありがたい制度です。
このことも踏まえつつ、次からはハロワや訓練校側の現状をシェアしていくよ
職業訓練 訓練校側の仕組み
職業訓練制度の理念や目的についてシェアしたところで、ここからはハローワークと訓練校の関係、そして職業訓練の現状について記していきます。
訓練校が成り立つ仕組み
訓練校は、求職者にむけて訓練を実施することでハローワークから助成金・報酬をもらっています。
訓練費(訓練実施経費)
訓練を実施することで「1人あたり月◯万円」といったようにハローワークから入るお金。
基本的には、訓練校はここで入る収入を元にして運営できるわけです。
環境の整備や指導員としての適正など、訓練校側がこの仕組みを享受するためにも色々条件があるようです。
たとえば、ハロワから入る訓練費が「1人24,000円」とすると、基本的に一度の訓練の定員は20名程度なので、
24,000(円) × 20(人) = 480,000円/月
となります。
就職支援費
訓練修了後、90日以内に訓練生が就職すると、さきほどの訓練費とは別にハロワから報奨金が入ります。
ここでいう”就職”は、
- 4ヶ月以上の雇用期間契約
- 週20時間以上の勤務形態
などの条件があり、これらを満たすことではじめてハロワから訓練校に支払われます。
……てな感じで、訓練校は訓練を実施することで”訓練費”と”就職支援費”をハロワから貰っていることになります。
訓練校は、都道府県が実施するものもありますが、ほとんどは都道府県から委託を受けた一般企業が実施しています。
なので、訓練を実施した報酬を受取ることは企業としてはごく普通のこと。
……ただ。
この仕組みを利用して悪どい行動をとる訓練校も存在するのが現状です。
以下に一例をみていきましょう。
職業訓練校の闇(少数…だと信じたい)
訓練費
訓練を実施することで得られる「訓練費」ですが、こちらは訓練日報というものを書いて提出すれば貰える仕組みです。
……つまり。
どんなに質や量の低い授業を行っていても、訓練校側でどうとでも書けるということになります。
現実に、ほぼ毎日自習という訓練校があるという話しも聞きます。
※実は、私が今通う訓練校でも、3日連続自習(7時限)という事態になっていました^^;
就職支援費
訓練校は、就職支援を同時に行うところがほぼ全てです。
訓練期間の一定数、「キャリアコンサル」の時間が設けられていて、そこで面接の練習や求人の紹介などを行ってくれます。
生徒を就職させることを目的としているので、当然といえば当然ですよね。
ただ、ここでいう”就職”。
さきほど記したような条件であれば、どんなものでも認められます。
つまり、正規・非正規にかかわらず……それがアルバイトやパートでも認められるわけです。
また、訓練の内容とは全く違う分野へ就職したとしても同様。
ここで、質の悪い訓練校だと生徒を就職させようと躍起になります。
- 条件の甘い企業を紹介されて就職できたが、実はブラックだった!
- なかなか就職が決まらず怒鳴り散らされた。
- 修了後就職できず、訓練校の人が家まで押しかけてきた!
などというケースも実際にあったようです。
そもそも、面接時点で“就職させられそうな人か”を見て、本来の趣旨である”スキル習得”以前に、スキルのない人を突っぱねることもよくあるそうです。
上記のような訓練校はごく少数(だと信じたい)ですが、実際に存在しているということも頭に入れておいた方が得策かもしれません。
少しでも怪しい挙動を感じれば前もって辞退できることもあると思います。。
職業訓練を受ける その他のリスク
次に職業訓練を受けるうえでのリスクを簡単にシェアしていきます。
ここを見て、もしかすると職業訓練を受けずに独自に就活をすすめる方がいい人が一定数以上いると思います。
訓練の質はそこまで高くない
一定期間で全くのゼロの状態からスキルを習得していき、就職に結びつけるというのが職業訓練の本来の目的です。
ただ、数ヶ月で一人前になれるかといえば、お分かりですよね^^;
基礎は身につきますが、実務レベルまでもっていこうとするとなかなか難しいのが現状です。
実際に、厚生労働省からこんなデータも公開されています。
引用:厚生労働省「就職率の目標設定について」
就職率目標55~75%……そんなに高くはないですよね。。
もちろん、先述したバイト・パート、全く別分野への就職も含めての数です。
ただ、公共職業訓練においては75%とまずまず良い数値ですので、一概にダメだとはいえないのも事実です。
職業訓練中は”空白期間”
訓練を受けることでスキルや知識を身につけることができます。
逆に、訓練を受けている期間は無職の状態が続くことになります。
訓練期間と内容は、履歴書の職歴欄や職務経歴書に書くことができますが、一般企業では訓練校での勉強はあまり好ましく思われていないのが現状なようです。
その理由として「訓練校の質は低い」と思われていることがあります。
都道府県に委託された訓練校は、助成金や報奨金を受けて運営しています。
逆を言えば、「助成金や報奨金を受けないと成り立たないほど厳しい経営状況」のところもある……ということ。
IT分野を一例とすると、
「経営が厳しいIT企業」=「その社員が実施する訓練」
……どうしても低く見られがちになります;
筆者の体験談と職業訓練校への印象
以上を踏まえつつ、私自身は訓練校に通っている現状です。
今のところの印象としては、「悪くもないけど、ちょっと怪しさもある」というのが本音です^^;
面接や見学の段階でちょっと驚いたのが、
教室が、1Fに居酒屋がある雑居ビルの一室だったこと!
けっこうなボロビルで狭い……ここでちょっと「怪しい…!」と思ったのが最初です(笑)
ただ、見かけだけで判断してはいけない……!と言い聞かせ、訓練校の門を叩きました。
無事訓練校に入り、授業を受けます。
最初に習った授業は大変わかりやすく、順調にスキルが身につきました。
クラスの雰囲気もよく、うるさすぎず、和気あいあいとした感じで心地よく過ごせていました。
同年代の生徒さんがいて、LINEを交換するまで仲良くなれたのが一番の収穫でした。
代表者先生の変
……ただ、入校3週間後。
訓練校の代表者さんの態度が変わってきます。
その方が担当の日、その日は自習だったんですが、
「わからないところはテキストを見て各自解決して! それでもわからなかったら質問してください」
と言われました。
うん、普通ですよね。
ただ、その後一人の生徒さん(隣の人)が質問をすると、明らかに聞く気のない態度でスルーされていました。
彼がちゃんとテキストを見て調べていたのを見ていたので、ちょっと不審感が…。
ここで、ふと自身の面接の時を思い出しました。
面接をしてくださったのもその代表者さんでして、私が質問に答えている途中、いきなりかぶせるように次の質問に移っていかれたんです。
正直、「なんやこのオバ〇ン」と思ってたのを、その時ふと思い出しました^^;
まあ、これはその人個人の性格だと思います。
現に他の3名の先生はとても感じがよく、質問にも親身に答えてくれていますので。
哀れ見学者……え、自分たちも…?
とある自習の日(このへんから自習が多くなり、いざ授業となってもテキスト流し読みで、少しずつ教室中がざわついてきていました;)
次の訓練を受けるためか、見学者が来ていました。
その方はweb関係の仕事は未経験なようですが、それは私や他の一部の生徒さんも同様です。
壁を隔てた向こうでお話をされていたんですが、代表者さんが
「webの実務歴がないと、ハッキリいって授業についていけないので、別の講座を受けたほうがいいですよ」
と、いつもの冷めた態度で言い放っていました…!
(もちろん、教室中がちょっとザワ…と(笑))
私自身、ハローワークで職業訓練の申込みをした際、
と尋ねていました。
その時の職員さんの答えは、
でした。
そのやりとりと比較しても、代表者の今回の言いよう…。
本末転倒か!!
そう心のなかで叫びました。
今も心にこだましています(笑)
……そんな感じで、訓練校の良いところ、悪いところ、両方見えてきたと実感しています。
職業訓練以外にもある! IT分野のスクール
以上、職業訓練についての闇の部分についてシェアしてきました!
今回は負の部分が多いですが、親身に支援してくれる優良な職業訓練が多くあるのも事実です。
住む地域にもよる場合もあるし、そういった訓練校を見極めるのもなかなか難しいですけどね。。
職業訓練にこだわらず、幅広い視点で就職活動またはスキルアップを目指すのも有効な手段です。
たとえば、IT分野に限っていえば、29歳までの制限はつきますが、民間で受けられる無料のスクールも存在します。
→『GEEK JOB:社会人転職コース(インフラエンジニア)』
こちらは完全に民間の優良IT企業との連携によって成り立つ仕組みなので、概ね質の良い授業を受けられるのが特長です。
就職先のIT企業から報酬をもらうシステムなので、下手な授業はできないし、講師側の本気で取り組んでくれるので安心。
私は30歳以上なので無理ですが、可能なら職業訓練よりもこっちを選択していました^^;
→『GEEK JOB:社会人転職コース(インフラエンジニア)』
- 就職・転職成功率(正社員)95%
- 生徒の71%が未経験
- 退職日が決まっていたら、仕事をしながらも通える
- 10:00~21:00の間で調整可能
- 東京都内のスクールに通える人
- 高卒~29歳までの年齢制限あり

また、有名どころではこういったプログラミングスクールがあります。
東京に通うのは無理!
- 30歳以上!
こういった場合にはこちらに通うのがいいかもしれません。
有料でけして安くない費用ですが、オンライン・オフラインを選べる柔軟性があるし、20代だけでなく30代以上でもIT企業への就職実績もあります。
また、就職・転職だけでなく、フリーランスとして活動しようという方のためのサポートも行われているのが特長。
無料のカウンセリングも受けられるので、迷っている方は一度予約してみるのもいいかもしれません。

自分に合った就職活動を!
職業訓練は、無料で受講でき基礎を学べる……そういう点でとても良い制度です。
ただ、思考停止で申し込んで後で痛い目を見ないように、しっかり知識武装しておくのも大事だと思います。
私も、訓練についてはけっこうしっかり下調べをしたつもりでいました。
そういう状態でも、思っていたこととのギャップを感じる時がたまにあります。
……ま、私なりに思惑があって、知ってて受けたところもあるんですけどね。訓練校の思惑は度外視してたり…(゜▿゜)
私の黒い部分はさておき(笑)、職業訓練はあくまで自身が就職するための手段の1つです。
他の手段とも十分吟味しながら、良い就職・転職活動を行ってくださいね!
ではでは、はなうた(@no_shi_hana)でした~!ノシ